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ナイナイのラジオが復活した。

 

今回の岡村さんの時代に合わない「コロナ風俗発言」が矢部さんのオールナイト復帰で、無事に解決した雰囲気になっているのは正直、いかがなものかとは思う。ただ、一度の失言・失敗で社会的制裁を受けること事態、それこそ時代に合っていないとも思うので、みんなで馬鹿になって、めでたしめでたしで収束するのも別に良いのではないかとも思う。それだけ、お笑いコンビの絆が持つパワーがすごいということで片付けておけば良いし、多分、それが全てだ。

 

ナイナイのANNが復活したことは個人的にはかなり嬉しい。初めて深夜ラジオをちゃんと聴き始めるきっかけとなった番組なので思い入れがある。

 

ラジオを聴き始めたのは高一の頃。パチンコで勝った親父が、「話術を勉強しろ」と言ってラジカセをプレゼントしてくれたことが始まりである。ラジカセを与えられたは良いものの、当時はAM/FMの区別も全くついていなかったので、初めの内は電源もまともにつけずにもてあましていた。

 

そんな中、クラスにいたサツカワという男(今はテレビカメラマンをしている。今も仲が良い)が、4月の自己紹介で「深夜ラジオを聴くことが趣味です」と言っていたことを思い出し、ラジオの聴き方を教えてもらった。ギリギリ世代であるMDにオススメの深夜ラジオを入れてもらい、その中にナイナイANNが入っていた。

 

初めて聴いたとき、これは本当に衝撃だった。めちゃイケで元気な印象しかない岡村さんがかなりダウナーなテンションでボソボソ話しているのが、あまりにも抱いていた印象と違って、「今まで聴いてこなかったのを後悔するレベル」で番組、そして深夜ラジオの虜になった。

 

その時のナイナイANNもある意味、番組の分岐点ではあった。岡村さんが療養する数ヶ月前の頃で、そこからすぐに矢部さん一人の期間が始まった。またしばらくしてから岡村さんが復帰するまでの時期をリアルタイムで聴くことができて、芸人の生き様を見せつけられたようでかなり感動した。

 

深夜ラジオの魅力について語られるとき、パーソナリティの素が見えるみたいな意見をよく聞く。実際、どこまで素をさらけ出しているのかは知ったこっちゃないが、確かに、TVみたいに豪華なセットがある訳でもなく、ただただ密室で話しているだけなので、それは間違いないと思う。黒パン一丁でリングに上がっているあの感じがかなりゾクゾクする。

 

もう良い大人になった自分が、もしこれからの将来の夢を聞かれたら、一度で良いから深夜ラジオ出てみたいと答えたい。そしたら高一の自分はかなり喜ぶと思う。

 

どういう訳か深夜ラジオに出る機会が巡ってくる世界線に生きて、1分でも良いから出てみたい。