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仮にも落研だったのに良いことなのか悪いことなのか、それについて全く書いていないので自分のためにも一度、整理したい。

 

落研に入って良かったこと・悪かったことベスト3

 

ルール

 

①大学時代、4年間落研だった人間の独断と偏見を基にランキングを形成する

 

②悪かったことは、社会人を2年かじっているがうまくいっていないやつのほぼ言い訳と屁理屈

 

③ランキングの体をなしているが、どちらも思いついた順に書いていくので順位の差はほとんど無い

 

良かったこと

1位.名前をつけるときに困らない

TwitterなどのSNSでユーザー名なんかをつけるときに、本名で登録するのはちょっと気が引けることがあるだろう。その場合、落研に入っているとかなり便利だ。

 

未だに高座名で呼んできたりする人もいるくらいなので、個人的にも呼ばれ慣れていて馴染みもあるので良い。今では自分がネットでつけるだいたいの名前が「マントウ」だ。

 

2位.観てきたものが近い人間が多い

例えば、自分の中学・高校の学生時代の友達だとテレビやラジオをバカみたいに観たり、聴いていた人間はそれぞれ1.2人しかおらず、(仮にも)当時、一番、熱量を振りかざしていたものをいまひとつ共有できていない感が結構あった。

 

ただ、落研にはテレビやラジオをバカみたいに観たり、聴いたりしていた人間がいっぱい居たので、興味無い人間が聞いたらなんのこっちゃあ分からない話について話せたのが面白かった。時々、あまり擦られていないあるあるを突いてくる人もいて、興奮した。

 

3位.変なやつになれる

これは一歩間違えれば、悪いことのランキングにも入りかねないのだが、落研に入ると変なやつになれる。ここで言う変なやつとは、落語の本とシステムに乗じて変なやつを演じられるとかいう高次元な話ではない。キャンパスライフ(社会人にも当てはまるのか?)の話だ。

 

冷静に考えて落研なんて普通、入らない。全うな大学生はフットサルサークルかテニスサークルに入る。それか、ただただバイトに精を出す。この3パターンくらいだろう。

もし、自分が落研に入っていない立場だとして、語学クラスやゼミの飲み会で落研に入っていることをカミングアウトされたら必ず、一歩引いて構える。「こいつは様子がおかしい」と。

 

様子がおかしいと思われることのメリットは、特に親しくならなくて良い人と最小限の付き合いで済ませることができることだ。変な目でとまではいかなくても、フットサルやテニスをしていないことから特異な目で見てくることも多いので、こちらとしても無理して人付き合いをせずに済む。

 

悪かったこと

1位.なぞかけを振られる

やはり、落語=笑点という認識の人は多いので、(そうでなくても芸としてまとまりがあるし、尺的にも都合が良いので)執拗に謎かけを振られる。

 

別に4年間、ただ上手いことを言って過ごしていたわけではないのに、という思いを共有できる人間もいないし、その場で、できないと言うのも冷めるので、謎の頭をフル回転させて上手いことをいう機会があるので面倒だ。

 

2位.落研であったことを代名詞のように言われる

落研に所属していたという経歴は変なので、自分のことを紹介してくれる方が「こいつ落研だったんだよ」とすぐ言う。感覚的には自分が元・甲子園球児であったかのような錯覚に陥る。

 

紹介されたあとには謎かけ、もしくは、そばを啜るくだりが待っている。あまり所作を気にして落語をやってこなかった場合、ただヘラヘラして終わる最悪の自体にもなりかねないので注意したい。

 

3位.ユーモアについて悩む

これは一番、厄介だ。

落研にいるとミスもできないことも間違いも、大概のことが「面白い」で済む。これは社会に出るとかなり邪魔になる。

 

多分、社会ではできないことが面白いとされていない。そして最も面倒なのが面白くなくてもできていれば良いと言うことだ。落研だったころはできていても面白くないやつをバカにして笑い合える人間がいたが、社会にはいない。

 

多少なりともユーモアをかじっていると、正論をブチかまされてもユーモアで逃げて嫌な笑いで済まそうとする自分がいる。ユーモアを自己防衛に使うのだ。

 

社会でユーモアが成り立つのはできてからこそが前提だ。できない人間のユーモアは笑えない。奥田民生が「イージュー★ライダー」の一節で、

 

軽く笑えるユーモアをうまくやり抜く賢さを

 

と言ったが、「なるほど」とここ2年で思えてきた。聴こえ方が変わった。

 

まずはできることをやらなければ社会では笑ってくれようともしない(面白いかどうかは別として)。自分も明日からは目の前のできることをこなしていくことをより、念頭に置いて、働いていきたいと思う。

 

 

以上です。

ありがとうございました。

 

1年、2年経って、またこの文章を読み直すのが楽しみだ。